概要
馬を通しての癒しの施設
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11/11/2011
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「むかつく」、「きれる」、といった言葉が横行し、いじめや児童虐待といったニュースが新聞、テレビで毎日のように流れ、慣れっこになってしまっている感がありますが、それが遠い町の話ではなく、この町でも起こり得る社会になってきています。
こんな病んだ社会ではいけない、一社会人として何かできることはないのか、色々考えた末、今まで仕事でやって来た事を応用することが最善と考えました。私は、子どもの時から動物好きで、そばに動物がいなかった時はありません。それが幸事て京都大学霊長類研究所に勤務でき高等な知能を持つ猿類の飼育に45年間携わって来ました。その過程で猿類の”飼育環境エンリッチメント”(飼育環境を豊かにする事)の試験と開発を下等な小型ザル(マーモセット)から高等な類人猿(チンパンジー)まで多種に渡り行ってきました。その経験を活かして、今度は心を痛め悩んでおられる人達の為に役に立てたいのです。環境を豊かにすること(心理的にも物理的にも)で、動物、植物、土、水、等から人体の五感への穏やかな刺激が体の循環機能をスムースにしてホルモンバランスも良くなり、同時進行で精神的に生活のストレスも軽くなり、明るく前向きな普通の生活が出来るきっかけと継続の手助けに貢献出来ると考えております。
私は、勤め始めた若かりし頃、夢であった乗馬を3年間ほど夢中でやった事があります。動物と人とが一体となってコミニケイションを取りながら走ったり飛んだりする事の出来るのは乗馬くらいしかありません。これこそが人の心を癒し、体を鍛え心身共に健全にしてくれる一つの手段だと考えます。 最初に記した、いじめや児童虐待などの事件を起こしてしまった人への対応はされていますが、起こす前の潜在予備群への助けが殆ど行われていないのが現状でしょう。医者に掛かるほどでもなく、相談をする人もなく、ただただ悶々とストレスを溜ながら生活している人が、かなり多いと思います。大きな馬の背に揺られ、温かい馬の肌に触れ、鼓動を感じ、人の心を読み取る鋭い感覚や優しさにふれることで癒され、その人の本来持っている温かい気持ちが徐々に回復して来ることと思います。馬を通してのアニマルセラピーをすることで落ち着いた心を取り戻すことが出来るのです。特に小中高生と子育て奮闘中のお母さん達が、気楽に乗馬でき触れ合える明るくて楽しい環境を備えた施設にしたいと考えています。
熊崎